このページでは感情のないニュートラルな心の状態にするにはどうすれば良いか、みていきましょう。
そのコツは「感覚に意識を向ける」ことです。
前のページで、ニュートラルな状態とは、「自然体」な状態だと説明しました。この、「自然体」の感覚を感じることがコツなのです。
呼吸を感じれば、ニュートラルになる
感覚に意思を向けるための基本的な方法は、
深呼吸して鼻孔の感覚や、お腹が膨らんだり縮むのを感じることです。
呼吸は、人が意識せずとも行う、ごく自然な行為の基本です。
この呼吸に意識を向けることで、ニュートラルな状態に戻ることができます。
この方法は、近年話題になっているマインドフルネスという考え方です。
この考えの元になる瞑想はブッダがあみだしました。
目標達成に「感情」はいらない

アスリートや禅僧は、日頃から感情のない状態を作りだしています。
なぜなら、目標達成のために感情は弊害でしかないからです。
アスリートは目標達成や記録を残すこと、禅僧は悟りを目指しています。
「めんどくさい」「疲れた」などといった感情をもつことは目標達成のためになんら役立ちません。
目標達成のためには、淡々と目の前のやるべき事に集中する必要があるのです。
ニュートラルになれば、充実感を得られる
このような心がけは、アスリートや禅僧だけではなく、私たちの日常でも必要だと言えます。
ニュートラルな状態を維持することができれば、作業に集中することができ、他人の目を気にせず好きなことができたり、人前で緊張したり、過度に落ち込むことも少なくなります。
このように仕事だけでなく、プライベートでも良い影響を与えるのです。
「自然」を意識すると、ニュートラルになれる

たとえば梅雨の季節は、仕事や学校の疲れが出やすく、雨の日が続くため、
ストレスがたまったり、精神的に不安定になりやすい時期だと言われています。
感情で反応すると、つい「雨の日ってどんよりして嫌だな」とか
「仕事で疲れて、天気も悪いし気が乗らない。だるい。」と思ってしまうでしょう。
そんなときには「自然の響き」に目を向けてみましょう。
目を閉じて雨の音だけに感覚を研ぎ澄ませるのです。
これによって、自然の癒やされる音や潤いを感じ、癒やされることができます。
ニュートラルな状態が、自然
ほとんどの人は「ネガティブ」な状態から、無理矢理「ポジティブ」な状態にもっていこうとしますが、これは間違いです。
感情というものは、「ネガティブ」から「ニュートラル」を一度挟んで「ポジティブ」になるのが自然ですし、スムーズなのです。
つまり、ニュートラルな状態に入る事ができれば、
ポジティブな方向に少し近づき、元気を取り戻すことができるのです。
ニュートラルな状態は「生きているだけで幸せ」にさせる
ニュートラルな状態を作り出せば、ありのままの幸せを感じることができます。
ネガティブになってしまったとしても、目を閉じて呼吸を感じたり、
自然の音を感じることで、ニュートラルな状態に戻すことで、心を安定させることができます。
心がニュートラルな状態では、「生きているだけで満たされる」感覚になれるのです。
この状態から、ポジティブな感情が少しでも生まれれば、心は元気を取り戻します。
是非、ニュートラルな状態を感じる習慣を日常生活に取り入れてみましょう。
以上で、心の「ニュートラル」な状態についての学習は終了となります。
今まであまり意識したことがなかったという方でも、
今日からニュートラルな状態を意識することで感情に振り回される回数が減るはずです。
怒りにとらわれそうなとき、ぜひこの心の状態のことを覚えておきましょう。
次のページでは、少し観点を変えて、一見怒っているようには見えないけれど、
周りに不快な感情を巧妙に伝える「パッシブアグレッシブ」について学んでいきます。