Lesson6-1.ストレスが大きい程、成長できる

前回は、感情ノートを使って感情をはき出すことで、ストレスに打たれ強くなれる事を学びました。
今回からは、怒りやストレスの捉え方を変えれば、自己成長に繋げられることを学んでいきましょう。

ストレスは悪者でないのが定説

「ストレスを感じること自体が悪いこと」だと思われがちですが、実際は必ずしも悪いわけではありません。

確かに以前までは、ストレスは心身に悪影響を及すとされており、悪いものだとされていました。
しかし、様々な研究結果から、現在ではストレスは必ずしも悪影響を及す訳ではないというのが定説となっています。

「ストレスは人を賢く、強くし、成功へと導きます」

スタンフォード大学心理学者 ケリーマクゴニカル

ストレスが大きいほど、成長できる

ストレスで人は成長することができるのです。
ストレスが大きい程、大きく成長できます。

まずは「ストレスは心身に悪影響がある」というように悲観的に捉えるのでは無く、
「ストレスが成長できるエネルギーになる」というように、自発的にポジティブに捉えることが大切です。

こう考えると、多少のストレスは自己成長のためのきっかけを与えてくれる物だと感じられるでしょう。

このような捉え方を、心理学では「マインドセット」と呼びます。
「自分に害のある出来事」と受け身に捉えるのか、
自分が成長するための壁」と自発的に捉えるのか、
出来事に対して自分自身の捉え方を変えることが、「マインドセット」です。

死亡リスクを43%上げるのは、「ストレスはない」思い込み

このマインドセットは、心身に大きく影響を及すことが科学的に証明されています。
それは、アメリカで約3万人を対象に行われた調査で明らかになりました。

強いストレスをもっている人のうち、「ストレスは身体に悪影響だ」という認識から無理やり「ストレスはない」と思い込み、感情に蓋をしてしまう人が少なからずいます。そのためストレスを重く捉え過ぎず、定期的に発散している人に比べると死亡リスクが43%も上昇するという結果が出ました。

この結果から分かることは、「ストレスはない」と思い込むことは間違いだということです。
ストレスをなかったものにしようとし、目を背けることは、心身に悪影響を及します。
ストレスに対ししっかり向き合う事が大切なのです。

感情ノートで、ストレスと向き合うのが有効

まずはストレスを認める事から始めましょう。
そのためにも前回お話しした「感情ノート」が非常に役立ちます。
とにかく、思ったことを書き出してみると、感情を文字として見ることができるので、
自分自身のストレスを認める事が自然とできるようになるはずです。

ストレスは、その都度対処するのが正解

ストレスを無かったことのように思い込んでも、またそのような場面に遭遇したときには、同じようにストレスを感じてしまいます。
何度もストレスから目を背けるだけでは、感じるストレスの量は減らせません。

しかし、ストレスと向き合い、対処法を生み出し続ければ、ストレスに強くなっていきます
精神的に安定することで、免疫もつき、心身健康的に過ごすことができるのです。

次回は、実際にストレスを感じた瞬間に、どういう心構えをすると良いか詳しく解説していきます。