Lesson6-4.怒りを感じた時に使えるテクニック

つい、カッとなってしまった時、あなたならどうしますか?

その感情のまま、相手に怒りをぶつけますか?

怒りの感情をそのままぶつけることは、いい結果を生みません。
また、人生最大のトラウマになってしまう可能性さえ孕んでいるのです。

今回のページからは、そんな怒りを感じてしまった際に誰でも簡単にできる対処法をご紹介します。

笑ってみる

まず初めの対処法として、怒りを感じたらまずは笑顔を作ってみることです。
笑顔を作ると脳に「幸せホルモン」が分泌されると言われています。

列に並んでいたのに、割り込みをされた時、ついカッとなる気持ちをまずは置いておいて、ひとまずは過去にあった楽しい出来事を思い浮かべて笑ってみましょう。

怒りの感情は長くてもその後10秒がピークだと言われています。

笑っている間に幸せホルモンが分泌され、怒りの感情が消えていくのを感じることが出来るでしょう。

まあいいかを大切にする

今日やろうと思っていた仕事や家事がうまくできなかった時、自分自身にイライラすることはありませんか?

このような怒りは自分に厳しい人が感じやすい怒りの種類です。

そんな時、なぜできなかったのか?と自分自身を追い詰めるよりも、「まあいいいか」と諦めることが大切です。

諦めるということは決して悪いことではありません。
できなかった代わりに、できたことがあればそれについて考えたり、これといって何もなくても、ゆっくりと休息が取れたので良かったと考えることを習慣づけるようにしましょう。

口に出して「まあいいか」と言ってみるのも効果的です。

負け惜しみをする

“負け惜しみ”というのは、
“自分自身が相手に対して負けているのにも関わらず、素直に認めず強情を張ること”です。

こう聞くとあまりいいことのように思えないかもしれませんが、怒りを抑える方法としては使えるのです。

負け惜しみは専門用語で「認知的不協和」ともいいます。

認知的不協和はアメリカの心理学者レオン・フェスティンガーによって提唱された考え方で、
人が自身の認知とは別の矛盾する認知を抱えた状態、またそのときに覚える不快感を表す社会心理学用語です。

例えば、採用面接に落選した時、悔しくてどうしようもない怒りや負の感情を他の人に八つ当たりさせるくらいなら、負け惜しみをしましょう。

「あの会社は私を採用しないなんて見る目がない!もったいないことをしたな。そんな会社に入社するのは、こっちから願い下げだ!」

このくらい思いっきり負け惜しみをしてみると、怒りを抑えることができ、誰も傷つけることがありません。
これは言い訳ではなく、れっきとしたアンガーマネジメント術なのです。

怒らないようにするのをやめる

ここまで聞くと、なるべく怒らないようにしよう!と考える方も多いのではないでしょうか。
確かに、怒りそのものを感じないことは理想ですが、人間である以上それは避けては通れません。

怒りの感情を持つこと自体はなんら悪いことではないのです。

大切なのは、怒りの感情に振り回されずに、しっかりと自分自身でコントロールしていくということですので、このあたりを忘れないようにしましょう。

怒らないように気をつけたり、怒ってはいけないと初めから自分自身を制限してしまうことはかえって良くありません。
怒ることは自然なこと。
怒ってしまった際にはカッとした感情任せに行動せずに、
自分自身で怒りをコントロールして行動するようにしましょう。


いかがでしたか。
怒りの感情がカッと湧いてきてしまった時、対処できる方法を具体的にお伝えしました。
このポイントをしっかりと踏まえた上で怒りの感情と対峙すると、きっと少しずつ自分の怒りをコントロールできるようになってくるはずです。

次のページからは具体的な場面に置き換えて、アンガーバランスマネジメントを学んでいきましょう。